OBM研究会

オープンブック・マネジメント(OBM)を切り口にして、これからの企業経営のあり方について考える研究会です。
会員制ですが、オブザーバー参加も可能です。但し、会場の関係があるため、人数は制限があります。

この研究会の成果を来年は出版していく予定です。
また、すでにOBMを取り入れている企業やNPOのケーススタディもしたいと考えていますので、もし関連情報があれば、ご連絡下さい。

■「オープンブック・マネジメント」はコモンズ書店でも販売しています。
  湯島のオフィスに来てもらえると送料は不要です。
「オープンブック・マネジメント」の解説文も掲載しています。

活動記録から〕

■第11回OBM研究会(2003年6月16日)
OBM研究会も11回目を迎えました。
今回は会津若松の税理士の原木さんに、税理士現場からみたOBMの話をしてもらいました。
実践の現場からの、さまざまな問題に気づかされました。
原木さんは、OBMの可能性を強く実感され、この研究会に毎回通ってきてくれます。

できれば年内に、新しいOBMテキストを開発したいと考えています。
次回は7月14日の予定です。


■ 第10回OBM研究会
(2003年5月12日)
今回はPAL研究所の佐々木憲文さんから、日本と韓国におけるOBM実践企業のお話をお聞きしました。
佐々木さんは、この2年近く、韓国の研究所で研究活動をされていましたが、4月に帰国されました。
以前にも紹介したことがありますが、協同組合や韓国に詳しい方です。
そして、見事に自分をゆたかに生きている方です。

佐々木さんの話から、OBMなどという言葉は使わずとも、
元気な会社ではしっかりしたOBM発想がどこかにあることを確信しました。
とても元気づけられました。
今回は会津若松の税理士の原木さんからも、また浜銀総研の寺本さんからも同様な事例の話が出されましたが、
日本にも事例はいくつかありそうです。
日本にもまだ、経営の本質を忘れていない経営者はいるようです。

大企業への展開はどうだろうかという話になりました。
これは結構難しいと思います。
しかし、OBM発想で企業構造をパラダイムシフトしないともう大企業は立ち行かなくなるだろうと私は確信しています。

会社を辞めてすぐに、日本能率協会の経営誌に、
「脱構築する企業経営」というテーマで1年連載したのですが、
その初回が「企業解体の予感」でした。
大企業の友人からは評判は良くなかったですが、その後、この言葉は現実のものになりました。
この原稿を再録しました。
近いうちに、この連載を全部再録します。
私の企業経営論反省の起点になっている論文です。

次回のOBM研究会では日本企業をケーススタディしたいと思っています。
どこかいい事例があれば、お知らせください。
今回は、前出のほかに、高橋さん、川崎さん、佐伯さん、淡路さん、岡田さん、北村さんのメンバーのほか、リンクワンの河原さんの紹介で、同社の平堀さんと前原さんが参加してくれました。
同社はOBMを志向している会社です。
いつかまた報告させてもらえると思っています。

■第9回OBM研究会(2003年4月14日)
今回は10人もの参加がありました。
いよいよ新しい実践に向けてのスタートです。

今回の参加者は、MGの草分けの高橋茂人さん、毎回会津若松から参加してくださる税理士の原木昇さん、浜銀総研のコンサルタントの寺本明輝さん、BSCに詳しい淡路俊彦さん、コミュニケーション関係の川崎明さん、NPOマネジメントに取り組んでいる中小企業診断士の北村英男さん、NPO活動もされている企業人の武藤博志さん、私には理解困難な企業経営のソリューション関係の仕事をしている谷川隆一さん、自治体経営にも詳しい佐伯克志さん、それにOBM革命を目指す思いだけの私が集まりました。
これだけの多彩なメンバーが集まると何でもできそうですが、さらに今回は欠席だったメンバーには、さらに多彩なメンバーがいるのです。つまり多彩すぎて、これからどうなるかが問題なのです。

まずはOBMコンサルティング事業の開発に取り組むことになりました。
単なるメソッドだけではなく、新しい理念に基づいての新しいコンサルティング体系の開発です。
どこが新しいか、が問題ですが、私はこれまでのコンサルティングのパラダイムはすべて「組織起点発想」だったがゆえに効果を失いつつあると考えています。
OBMコンサルティングの理念は「個人起点発想」でなければいけません。
まだ完全な合意は出来ていませんが、個人起点で考えれば、目標管理もBSCも、全く違ったものになって行くだろうと思います。

■第8回OBM研究会(2003年3月11日)
今回のOBM研究会は、会津若松の税理士の原木さん、中小企業診断士の北村さん、NECの武籐さん、ダイヤモンド社の出口さん、そして私の5人のこじんまりした会になりました。
テーマは、これからの研究会の展開についてです。

これまでも書き込んでいますが、日本の企業を元気にさせるためにはOBM革命を起こすことが大切です。
OBMは単なる経営手法ではありません。
組織概念の革命的転換に基づく新しい経営思想です。
もちろん具体的な実践プログラムがあります。
これまでの枠組のなかで、企業変革などを唱えている経営コンサルタントには申し訳ないのですが、産業のジレンマから抜け出なくては行けません。
企業変革のコンサルタントは仕事を増やすために企業の変革は難しいといいますが、至って簡単です。
しかし、その結果は経営コンサルタントは不要な職業になるのです。
このあたりを議論したい方は、ぜひ湯島に来て下さい。

OBM研究会には会津若松から原木さんが参加してくださっています。税理士です。
原木さんは実践的な活動を通して、OBMにたどり着きました。
そして、私の翻訳した「オープンブック・マネジメント」を読んでくださり、研究会に参加してくれています。現場の方の共感がえられたのがとてもうれしいです。

OBM研究会は昨年はまさに研究会でしたが、今年は具体的な新しい風を起こすことを目指したいと思います。
OBMを軸にした、新しいコンサルティング事業の立ち上げです。
経営に行き詰まっている会社の経営者の方がいたら、ぜひご相談ください。
組織内にOBM革命を起こして、企業を元気にする仕事を受託します。
資金がない会社の場合は、成功報酬でも結構です。
但し、本気で考えている経営者でなければ、お付き合いはできません。

そんなわけで、OBM研究会も第二期に入ります。
4月からは、かなり目的を明確にして、月1回のミーティングをもつことにしました。
原則は第2月曜日で、4月は14日の予定です。
実践的に参加して、汗と知恵を出したい方がいたら、ぜひご連絡ください。
日本におけるOBM革命にぜひご参加ください。

■ 第7回OBM研究会(2002年12月3日)
急成長しているベンチャー企業のリンクワンの社長の河原庸仁(9月19日参照)から同社の経営理念と経営実態をお話いただき、みんなで議論しました。今回は新たに、大阪から田口さんが、福島から原木さんが参加してくれました。今回は韓国から佐々木さんも参加して下さいましたので、すごい広がりです。しかも、シリエズ(10月9日参照)の編集者の松井さんも取材を兼ねて参加してくれました。OBM革命で日本の企業も社会もいとも簡単に変革すると確信している私としてはうれしいことです。

リンクワンの経営にはますます興味を感じます。かつてODSという会社に興味を持っていました。その会社は、社員それぞれの幸せの総和を最大化するというのが理念でした。そして当初は見事にそれを推進していましたが、ある段階でちょっとずれだしました。今もその会社はありますが、最近はちょっと興味を失っています。まあ、私が興味を持とうが持つまいがどうでもいい話ですが。

参加者が一様に感心したのは、河原さんが自らの言葉で信念をもってビジョンや理念を語っていることです。例によって、私はかなり失礼な質問をぶつけましたが、それをしっかりと受け止める姿勢にも感服です。自信のある人の寛容力とオープンさには改めて感心します。もちろん落とし穴はあるでしょうが。
ここではリンクワンの話を書くのは無理ですが、私は彼のような経営者にぜひもっと多くの企業人や若者が会って欲しいと思っています。人生が変わるかもしれません。いつか河原さん
の事をもう少し詳しく紹介したいと思っています。

■ 第6回OBM研究会(2002年10月30日)

今回のOBM研究会は、北村英夫さんから「NPOとOBM」についてお話してもらい議論しました。
NPOとOBM? という人もいますが、私はNPOこそOBMの実験場だと思っています。
NPOに必要なのは、ミッションとOBMだとさえ考えています。

北村さんは、大企業の社員でした。仕事が飽きたといって辞めてしまった人です。
いまはNPOでボランティアをしながら、NPOマネジメントコンサルタントを目指しています。
その仕事では、残念ながらあと3年は生計は立たないでしょうが。

北村さんはBSC(バランススコアカード)についても関心をお持ちです。
OBMとBSCはつながるところがありますが、できれば私もそうしたものも含めて、NPOマネジメント研究会を開きたいと思っています。
そしてその成果をしっかりした本にまとめたいと思っています。
研究会に参加してくれる方はいないでしょうか。
また出版を引き受けてくれる出版社はいないでしょうか。

今回、久しぶりに在韓国のメンバーである、佐々木憲文さんが参加してくれました。
最近の韓国情報も話してくれました。
そういえば最近、佐々木さんのホームページを見ていないことに気づきました。
皆さんも是非見て下さい。面白いです。

■ 第5回OBM研究会(2002年9月25日)
OBM研究会も5回目になります。今回も新たにホームページを見て参加してくれた人がいます。だんだん広がっています。
今回のテーマは、BSC(バランススコアカード)です。浜銀総研の淡路俊彦さんが問題提起してくれました。単なるレクチャーではなく、自分の言葉で、本音で語り合うのが、この研究会のいいところです。
淡路さんは、BSCは経営管理者の育成ツールとしては有効だといいます。同感です。また企業の中に戦略ベースが育っていくツールにもなるかもしれません。私自身の企業経営観は何回も書いているように「管理発想」ではもうやっていけないということです。従って。管理のためのBSCは意味がないと思っていますが、支援のためのツールと考えれば効果的だなと実感しました。
この研究会は毎回、実に刺激的です。次回は10月30日を予定しています。

■ 第4回OBM研究会(2002年8月27日)
このホームページを見て、3人の方が新たに参加してくれました。オープンブック・マネジメントに関してはなかなか知られないのが残念ですが、最近の企業不祥事を見るにつけ、オープンブック・マネジメントの理念をもっと多くの企業に広げたいなと思っています。私自身は別項にも書いているように、OBM革命を起こせば、日本の企業は全て元気になると確信しています。いや、行政もそうです。
今回は、京セラのアメーバー経営とBSC(バランス・スコアカード)がテーマでした。前回に引き続き、林さんと清水さんが問題提起者です。また、BSCに詳しい淡路俊彦さん(浜銀総研)も参加してくれました。
さらにうれしいことに、このホームページを見ての新たな参加者が3人いました。
高橋茂人さん(BMネットワーク)は構想学会で一度お会いしたマネジメントゲームの権威です。高橋さんは自在塾という場もお持ちです。松下智明さんは、チェンジマネジメントシステムという会社を立ち上げた企業家です。NECに勤務される武藤さんは、まちづくりやボランティア活動などの社会貢献の分野でもOBMの考え方は効果的ではないかという考えをお持ちです。私のテーマである「コモンズの回復」とつながるところがあります。
こうした多士済々が、ホームページのおかげで集まるのですから、ネットの威力はすごいものがあります。
今回の議論も刺激的でした。10人くらいで終わらせるにはもったいない議論です。この研究会の公開版を考えたいと思っています。

■第3回OBM研究会(2002年5月23日)

今回は「京セラのアメーバー経営とOBM」をテーマに京セラコミュニケーションシステムの林さんと清水さんから問題提起をしてもらい、議論しました。 議論が時間切れの感じだったので、もう一度、近いうちに京セラ事例を話題にする予定です。
今回、発表してくれた林さんは長銀系のコンサルティング会社で活躍された後、途中から京セラグループに参加しました。もう一人の清水さんは最初から京セラグループです。そのお二人からの問題提起なので、とても深い議論ができました。

私自身は「企業文化」と「会社の仕組み」は切り離せない、再帰的な関係にあると考えていますが、そのあたりの議論もありました。もう少し掘り下げたいと思っています。
京セラというと、稲盛教という言葉があるように、何か特殊な理念に支えられていると思いがちですが、組織活動を貫く制度は非常にシンプルなのです。指標はひとつ、「時間当たり利益」です。これは非常に共感できます。指標はシンプルでなければ、思いは共有できないからです。 制度は精緻化すればするほど、実態がみえなくなると私は思っています。それが現在の日本の大企業が陥っている状況です。

京セラの現場の社員は元気なのか、という議論もありました。まだまだ面白い議論もありましたが、いつか、この研究会での議論を踏まえて、みんなで本を書きたいとと思っています。

■ 第2回OBM研究会(2002年4月25日)

サロンに戻します。
木曜日はちょっとまじめな研究会でした。
これもお知らせに載せているOBM研究会です。
私が翻訳した「オープンブック・マネジメント」の本がきっかけで生まれた研究会です。

今回はメンバーの一人である、岡田真さんの修士論文を材料に意見交換しました。
岡田さんは長年企業で経理を担当してきたプロですが、いろいろ思うことがあって大学院に通いだしたのですが、その「思い」の話はとても示唆的です。
ご紹介できないのが残念ですが、新しいビジネスプロフェッショナルが増えてきているのを実感します。
今回はNTTデータサイエンス社の事例紹介でしたが、刺激的でした。もっと多くの方に聞いてほしかったです。
企業経営の研究会などをやられている方は、是非一度、岡田さんをお呼びして意見交換されると刺激を得られると思います。
岡田さんがお受けするかどうかは保証の限りではないのですが。
次回は京セラのアメーバ―経営とOBMがテーマです。

この会には毎回、韓国からの参加者があります。
佐々木憲文さんです。佐々木さんは協同組合や共済組合の実践的研究者です。
佐々木さんのホームページは楽しいホームページです。 愛犬家は必見です。
ついでに愛ウサギ家必見のホームページも紹介しておきます。
このホームページは碇さんのものです。
碇さんは、静岡県立大学経営情報学部の先生です。ある会社のケーススタディでご一緒させてもらいました。

■ 第1回OBM研究会を開催しました(2002年3月27日)

このホームページでもご案内しているOBM研究会の第1回目を開催しました。
8人の方が集りました。
企業人もいれば研究者もいれば、コンサルタントもいれば、協同組合の研究者もいれば、ベンチャー経営者もいます。
今回はそれぞれの思いを語りましましたが、それでも企業経営に関するかなり本質的な問題が見えてきたように思います。

私自身はOBM理念を導入すれば会社は元気になると確信していますが、その具体的なメソドロジーやプログラムがありません。
カスタムメイドだろうとは思いますが、そんなことを少し議論していくことにしました。
毎月1回、それぞれが問題提起しながら議論を重ね、1年後には本にしようということになりました。
私が訳した「オープンブック・マネジメント」は残念ながらあんまり売れていませんが(しこしこ売れているそうですが)、今度出す「日本版OBM革命(私の勝手な書名案)」はベストセラーを目指します。
ご期待ください。

この研究会に参加ご希望の方はご連絡ください。
メーリングリストも開設される予定です。