学校と地域の融合教育研究会

会長の宮崎さんが送ってくださった紹介文です。

すばらしい会です。メーリングリストも実の活発です。

宮崎さんの講演記録もお読み下さい。

 

「学校と地域の融合教育研究会」は、1997年8月に、習志野市立秋津小学校が『読売教育賞「地域社会教育部門」最優秀賞』を受賞したのをキッカケに結成されました。

学校を保護者や地域に開放すると、様々なメリットがあること、それぞれの地域の実態に応じて、教育内容や行事を共に行うのみならず、トータル的な学校開放を目指し、それに至るまでに乗り越えなければならないハード面・ソフト面の障害があることも共通の課題として確認しました。そのため、会員相互が情報交換をしながら、実践を積み上げていこうとしている研究会です。

会員は、現在350名程、誰もが会員になれることもありますが、文科省を始めとする都道府県・市町村の行政関係者、大学教授や小中高校の教員、保護者や地域活動家、NPO団体、企業人その他、全国に会員を擁する実に多彩多様な人たちの集まりです。

どこからも補助金等で支援を受けず、会費だけで運営していこうという全くの手弁当の会です。そのほうが、どこに対しても対等・是々非々を貫くことができるからというのが理由です。

■ これまでの活動について

年間4回の会報発行と、年2回の全国フォーラムさらに地方で行うフォーラムへの主体的な参加を主な活動に、また日常的にはメーリングリストを駆使しての情報交換が行われています。

これまでに、延べ10回のフォーラムが行われました。開催地の内訳は、関東7、東北1、中部2で、本年8月10日〜11日は、初めて九州で(福岡)行われます。

これまでの内容の主なものは、基調講演・分科会事例発表・パネルディスカッションですが、会員発表を希望する人が多いので、ポスターセッションの形で(屋台発表)、多くのブースを設けて発表をしあいます。 さらに特徴的なのは、必ず話題になる懇親会があります。それぞれの地方から特産品を持ち寄って、「セリ市」を行います。と同時に仲間づくりの場にしようというねらいがあるからです。  

メーリングリストでの情報のやり取りは日常的な悩みから非常にレベルの高い実践まで、多種多様です。これは、これから実践をしようとする人や「はじめの一歩」を踏み出した会員を丁寧に支えていこうという会の精神があるからです。

■2月2・3日第10回冬季融合研富士宮フォーラムは大成功  

第10回のフォーラムは、「図書館ボランティア」の多くが登録し、市民による読書活動として名高い静岡県富士宮市で「学びの広がり・深まり・還元」をテーマに、約150名の参加して行われました。

1日目は、まず、市を挙げて実践している「地域の方との総合的な学習活動(富士山学習といいます)」の発表会を見学しました。地域の方との学習が、子どもたちの学習意欲高揚に通じ、とても質の高い学習発表で、涙を流す人もたくさんいました。  

その後会場を朝霧高原自然活動センターに移して、「屋台発表」「懇親会」と続きました。屋台のブースは10カ所ほどあり、それぞれの地域で実践している内容の発表と膝を交えての質疑応答に熱のこもった1時間半を過ごしました。その後の懇親会は、20都道府県からの参加があったためか、名産品のヤマ。元気な売り声と自己紹介で笑いの渦があちこちから巻き起こりました。「何度もフォーラムに参加してるけど、融合研の人のあのエネルギーは、どこからわいてくるのかねえ。」という感嘆の声が定番になりました。夜は部屋に戻ってからも、あちこちの部屋に三々五々集まってきては、遅くまで情 報交換が行われていました。

2日目は、全体会の後、「学校をコミュニティづくりの基地に」をテーマに、文部科学省の課長と地元富士宮市教育長との対談から始まりました。学校開放を積極的に推進する部署にいた行政の担当者と様々なことで学校と地域の融合を実践している教育長の対談は、実に示唆に富んだ内容であり、参加者に勇気を与えることになりました。

続いては、4つの分科会に分かれての事例発表でした。どの分科会も地元富士宮市と各地からの発表がセットになり具体的な事例をもとに、2時間があっと言う間になくなるほどの熱心な討議が繰り広げられました。

テーマは@「はじめての学社融合」、A「図書館ボランティアと学社融合」 B「地域とともに歩む学校づくりと学社融合」 C「総合的な学習の時間と学社融合」と、今関心の高いものばかりでした。「どれにも出たい!」というのが参加者の偽らざる本音だったようです。  

分科会で正式日程は終了ですが、「このまま帰るのはもったいない」という、今までの参加者の声を生かして、今回からはせっかく集まった仲間で、時間の許す限り気軽に自由に集まって語りあうという「ふれあいタイム」がセットされました。お茶の間のような雰囲気で、2日間に知り合いになった人と、あちこちで談笑する姿が見られました。

このフォーラムの特徴の一つに大学生の参加と活躍がありました。6大学から10名の参加(参加費は半額)があり、若さと活力を振りまいてくれただけでなく、対談や分科会ではファシリテイターとして内容を構造的にまとめ(記録)てくれました。また、全ての分科会で質問をするなど、関心の高さが感じられました。

■連絡先

 273―0122千葉県鎌ヶ谷市東初富3―23―6 宮崎稔(会長)   

電話047―445―3669

HP http://www.yu-go.info/

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