■ 山口県で10年以上も続いている住民主役の「手作り景観賞」

 山口県でとてもすばらしい活動に取り組んでいる友人がいます。東さん(NPO法人まちのよそおいネットワーク)といいます。彼が始めた活動のひとつが、手作り景観賞です。景観賞は全国にたくさんありますが、私はこれが最高の景観賞だと思っています。

 私の記憶に間違いなければ、この活動は東さんの個人的な「思い」から始まった活動です。もちろん彼を支え、一緒に活動している仲間はたくさんいます。だからこそ実現し、今なお継続しているのですが、新しい物語の始まりには、必ず誰か一人の強い「思い」があります。そして、その思いに共感し共振した人たちがそれを育ててくれるのです。誰でもが新しい物語づくりを始めることのできる時代であることを東さんは改めて示してくれました。

 東さんの呼びかけをお読み下さい。そして、ご関心を持っていただけたら、ぜひ、アクセスしてみてください。みなさんも参加できます。また、ご自分のまちで展開したいという方がいたら、きっと東さんは協力してくれると思います。

あなたの地域でも"手作り景観賞"を始めてみませんか!  

  "手作り景観賞"とは、「景観を対象にした手作りの賞」という意味で名付けたものです。

 山口県内に建設された建築物等を公募し、パネル(A2判)化したものを県下各会場で市民に心地よいと感じた作品を選んでいただき、得票数の多い施設を市民が表彰するというものです。さらに、後日、設計者に景観上で配慮したことや設計上の意図について説明していただく機会も設けています。

 この「手作り」という言葉には、2つの意味が込められています。

 1つは、そこで生活する人々が選ぶという意味です。2つ目は、市民がお金を出し合って、自分たちの生活環境を豊かにしてくれるものに、感謝の気持ちを込めて、自分たちの手で贈る賞であるという意味です。

 このような活動を通じて、自主的なまちづくりの担い手の育成にならないかと考えています。

 詳しくは、NPO法人まちのよそおいネットワークのHPをご覧ください。

 http://www.sujet.co.jp/matiyoso/

■ 手作り景観賞の発起人の東孝次さん(2003年5月23日)
山口県の職員の東さんがやってきました。久しぶりです。

東さんは、このホームページでも紹介している「手作り景観賞」の発起人です。
もう9年目ですが、この活動は今でも続いています。
住民主役のすばらしい活動です。
なぜ全国に広がらないのか不思議です。
ノウハウは東さんのところに蓄積されています。
東さんはノウハウを抱え込む人ではないので、関心のある人にはすべて話してくれるはずです。
どなたか第2号の手作り景観賞を始めませんか。
私もいつか取り組みたいテーマです。

東さんはしっかりしたビジョンを持ちながら、実に着実に、行動を広げています。
遠いので、なかなか接点を持ちにくいのですが、今年はいくつか接点がもてそうです。
9月に景観をテーマにした集まりをやりたいというのです。とてもうれしいことです。

実は、私が会社を辞めて、関わりだした場所の一つが東さんの住んでいる宇部市です。
ここでの体験は私に大きな影響を与えました。
まだ私が企業人を背負っていた時期ですが、いろいろな場を与えてもらいました。
宇部市には河野哲男さんという、個性的な職員もいます。
地方には、そうした「思い」を持って行動している人が少なくありません。

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