■ メッセージ10:お金で規制する発想を捨てましょう〔2002/11/02〕

少し生活が安定してきたので、メッセージを書き出します。
今回は昨日から始まった千代田区での歩きタバコへの罰金の話です。
テレビで報道を見ていて寂しい気分になりました。
罰金で規制するという発想が、いつまで続くのでしょうか。
お金万能主義が、今の時代をつくり出したとしたら、これは全く間違った方向です。
極端に言えば、北朝鮮の路線と全く同じですね。

私はタバコを吸いません。そして歩きタバコには反対です。
駅で事故に合いかけたこともあります。従って、歩きタバコをやめようという動きには大賛成です。
そんなことは当然のことですが。
しかし、そんな当然のことが罰金をかけないと守ってもらえない。
なぜでしょうか。そこを考えずに、罰金をかけたとして、一体何が変わるのでしょうか。
ここでもお金に依存する、現代社会の病理が見えてきます。
そのことを改めなければ、問題は解決しないのではないかと私は思います。

水俣市では、数年前から、たばこの吸殻をみんなで拾おうという活動をはじめています。
前市長の吉井さんから聞いた話です。感激しました。
千代田区の発想とは全く反対です。
私の言い方をすれば、組織発想(制度発想)と個人発想の違いです。
メッセージ6を読んでもらえれば嬉しいです。

そろそろお金に依存するのはやめたいものです。
ついでにいえば、テレビのニュースで毎日、株価や為替の数字を報道するようになってから、社会はますますお金依存に変わってきたと思います。
私が許せないことの一つです。
株価や為替レートをなぜ毎日テレビで知らせなくてはいけないのでしょうか。
経済を数字で動かすのをやめて欲しいです。
経済はエコノミストのためにあるのではないのですから。
エコノミストの友人はいますが、その常識を変えて欲しいものです。
また批判がくるかもしれませんね。いやはや。

千代田区長に考えを変えてもらいたいです。
時代を悪くした一人になりかねませんし。
やっていることの意味をもっとまじめに考えて欲しいです。
それに、規制活動に巡回している職員のみなさんの思いはどんなものでしょうか。

テレビで「逆切れ」と報道された女性がいますが、彼女の反応はよくわかります。
私たち全員の生き方が批判されているのではないでしょうか。