■「松下幸之助の遺伝子」 (前岡宏和 かんき出版 1400円)
以前、一度、自費出版本を紹介した前岡宏和さんの本がかんき出版から出版されました。
前岡さんは幸之助の直弟子です。
前岡さんも前書きで書いているように、
「松下さんの企業観や経営観は、「運命観」や「人間観」と切り離せない」ために、
昨今の非人間的な企業経営の時代にははやりませんが、
今こそ改めて幸之助経営を新しい目で見直す必要があるように、私も考えています。
■ 「松下幸之助の名言に見る経営のコツ」
前岡宏和 自費出版 1000円
今回は私の友人の自費出版の本です。
前岡和宏さんは、PHP研究所で昨年まで活躍してきた熱血漢です。
昭和44年、当時、PHP研究所所長だった松下幸之助さんの面接を受けて直接入所した第1号の研究員です。その後、新しい時代の経営者を育てる「経営塾」の塾頭になるとともに、幸之助研究にも取り組み、それを踏まえて様々な活動を展開してきました。
そして、昨年、PHP研究所を退職し、ヒューマン・マネジメント研究所を設立しました。
最近の松下電器は元気がありません。なぜなのか。前岡さんには確信ににた思いがあるようです。最近の松下の動きには、松下を育ててきた文化が継承されてきていないと彼は言います。松下思想信奉者の前岡さんには残念でならないようです。その思いから、彼は長年の松下幸之助研究のエッセンスをまとめて、自費出版したのです。幸之助さんから直々に薫陶を受け、しかも客観的にも研究を続けてきた熱血漢の、これは応援歌です。誰に対する応援歌か。昨今の企業がどうも間違った方向に動いていると嘆じている人への、です。
私も実は古巣の東レに対して、そうした応援歌を書きたいと思い続けています。東レは今、元気がないように思いますが、それはやはり東レが自らの文化を失ってきているからです。渦中にいるとなかなかそれには気づきませんが、そこから出て見るとそうした文化の大切さがよくわかります。大企業が今、元気を失っているのは文化を軽視しているからだと思います。経済は文化が基盤にあってこそ、元気になります。
孤軍奮闘している前岡さんを私はぜひ応援したいと思います。
企業に籍を置かれている方々はもちろんですが、本当の意味での経営を学びたいと思われている行政やNPOの皆様も、ぜひこの本で松下幸之助の経営思想を学んで下さい。経営を忘れた最近の経営者や経営コンサルタントとは全く違った本物に出会えるはずです。
前岡さんの好きな幸之助さんの言葉を一つだけ書いておきます。
「知天観地 信行成功 感謝報恩」
天が自分に命じているものが何かを知って行動する。
しかし足元を見つめることは忘れない。
要は夢を持つが日々なすべきことに最善を尽くすということ。
そして成功を信じて行うのが日々の感謝報恩で、これがなければ人の協力は得られない。
これが前岡さんの解説です。
もし購入して下さる場合は、前岡さんに注文して下さい。
1000円(送料は別)で、送ってくれることになっています。
前岡さんのアドレスは次の通りです。応援のメールもぜひお願いします。