■ASAKO―朝子 生命のかけ橋になって
ポプラ社 1997年 間澤洋一 1400円

間澤朝子。日本ドナー家族クラブの間澤容子さんの娘さんです。
朝子さんは1996年、米国フラミンハム・ステート・カレッジに留学しました。
その1年後、不慮の交通事故で脳死状態に陥り、2日後に死亡。24歳でした。
すぐ現地に駆けつけた家族は、朝子さんの生前の意思を尊重し、臓器提供に同意しました。
朝子さんのいのちは、6人のいのちに引き継がれました。
臓器提供は、米国では、ギフト・オブ・ライフと言われています。
父親の洋一さんが、朝子さんの思い出を本にしました。
そこには、ギフト・オブ・ライフの物語が起こしたさまざまな思いがたくさん寄せられています。
留学先だった大学の教授会は、朝子さんに死後の学位を授与しました。
当時は泣き明かしていた容子さんも、いまでは日本のドナー家族クラブの真ん中で、ドナー家族の思いを込めた活動に取り組んでいます。
はコムケア活動で、日本ドナー家族クラブに出会いました。まだ1年しかお付き合いはありません。その間澤さんから本が送られてきました。それがこの本です。
間澤さんはきっと、私を通して、もっとドナー家族の思いを多くの人に知ってもらいたいと思っているのでしょう。
そこで、このコーナーで取り上げさせてもらいました。
この本の一部が来年度から使用される、高校用のリーダーの教科書(2種類)に採用されることになったそうです。
間澤さんたちのご尽力で、少しずつドナーの世界にも変化が起きていきそうです。
そして、それは当然のこととして、社会にも新しい風を起こしていくでしょう。

関心を持ってもらえれば幸いです。


日本ドナー家族クラブのホームページもぜひ見て下さい。
また、できるだけ早い時期に、コムケア活動の中でも日本ドナー家族クラブの活動をお話してもらう機会をつくりたいと思っています。