子どもたちが繰り広げる育ちのジグザグ行進をヨイショしようと「子育ち学」が産声を上げたのは2000年のことでした。以来2年あまり…この間、「子育ち学」を存在感のある学問にしようと、関係者が試行錯誤を繰り返してきました。
「子育ち学」は子どもたちが置かれている現実から出発します。育ちの困難に直面している子どもたちに寄り添い、子どもたちの自己実現を支援する本当に有効な方法を、実践に根ざして明らかにする学問を目指しています。
そこで、これまで全国何カ所かで「子育ち学」セミナーを開催してきました。先駆的な実践に取り組む皆さんや趣旨に賛同される方々と交流を深め、お互いの経験に学び合うとても有意義な機会でした。「それならば、是非とも全国規模で集まってみようよ!」いつしかそのような声が聞こえてくるようになりました。
2002年8月、こうした研究の成果を踏まえて、『子どもの豊かな育ちと地域支援』(学文社)が刊行されたこともあり、一段と気運が盛り上がりました。この機会に夢を実現させたいと思います。皆さん、奮ってご参加ください。心よりお待ち申し上げます。
主催: 子どもと社会教育の会・NPO法人青少年活動ネットワーク・青少年ネット東京
共催: 法政大学・児美川ゼミ&深作ゼミ
日時: 2002年11月17日(日)10:00〜19:00
※ 開場: 9:30
※ ※ 午前のみ、午後からなど、部分参加もOKです!
会場: セミナー会場;法政大学(富士見校舎)ボアソナードタワー内
0701教室(午前=第1部)、858教室(午後=第2部)
交流会場;カフェ&バー Bridge
東京都千代田区富士見2−3−14 TEL 03−5226−5380
参 加 費:第1部・第2部; 無料
交流会; 社会人=5000円、学生・院生=3000円
申し込み:交流会にご参加の方は、別紙・「子育ち学」全国セミナー申込書に必要事項を記入して、
11月9日までに担当へFAXまたはメールを送信してください。
なお、各種のお問い合わせもこちらへ。
担当; 深作拓郎さん TEL&FAX 029−244−3782
E-mail takusati@d3.dion.ne.jp
<会場案内>
JR総武線または地下鉄有楽町線・南北線・新宿線「市ヶ谷」駅下車、徒歩10分
JR総武線または地下鉄有楽町線・南北線・東西線・大江戸線「飯田橋」駅(西口)下車、徒歩10分
※ 総武線には、「東京」駅から中央線経由「お茶の水」駅乗り換え、「新宿」駅、「秋葉原」駅などから
乗車することができます。
<プログラム>
午前=第1部: 10:00〜12:00 ※ 主として学生・職員の皆さん対象
アクションリサーチってなんだ?
―実践を踏まえ、実践に役立つ理論を作る方法―
子どもたちの健やかな育ちや自己実現を支援するには…いろいろな人たちが良いと思う方法を考え、試みています。でも、子どもたちの反応は今ひとつ。結局、子どもたちが置かれた状況はほとんど改善されないままで…。児童館、学童保育などの地域子ども施設や子ども会での行事(実践)の場面でよく起きることですね。何で?理屈通りには進まない現実の難しさということですが、理論と実践の溝を少しでも埋め合わせ、子どもたちに真に貢献できる実践を作り上げていく方法はないものでしょうか?
一つの方法として、アクションリサーチという方法に注目してみたいと思います。子どもたちの現状から問題を特定し、分析してその背景や要因を明らかにします。そこから問題解決に役立つと見られる方法を計画し、実践します。予想通りに問題が解決すれば、一区切りになりますが、違った結論が出てきたり、状況が改善しない場合は、理由を分析して今一度計画を練り直して実践します。このように、問題の特定と実践を踏まえて理論を検証するプロセスを繰り返す方法がアクションリサーチです。
では、実際に事例を踏まえてやってみましょう!
実践の紹介: 柳町祐介さん(品川区大原児童センター)
ファシリテーター: 立柳 聡さん(福島県立医科大学)
柳町さんは、「中高校生と児童館・バンド活動と世代間交流」という実践報告を『子どもの豊かな育ちと地域支援』に寄稿されています。そもそもの実践を踏まえ、新たな実践が生み出されていった様子が綴られています。柳町さんがどんな思いで実践に踏み出されたのか?その結果、どんなことに…。一部に実践者の予想と異なる結果が生じました。その時、実践者は…。見通しや方法のどこに問題があったのでしょう?柳町さんの経験を参考に、再度の実践に向けて、参加者の皆さん全員で計画を練り直す作業を体験してみたいと思います。
(昼食・休憩:12:00〜13:00)
午後=第2部:13:00〜15:30
トークライブ 『子どもの豊かな育ちと地域支援』を確かめよう!
『子どもの豊かな育ちと地域支援』という本には、全国から集められた21の実践を中心に、研究者の論考や関係資料などが掲載されています。地域を拠点とした子育ち・子育て支援の様々な事業や活動の大切さが唱えられ、国の政策的な追い風も強く吹き始めた昨今ですが…子育ち支援の新たな視点として、「地域支援」というコンセプトも提示されました。
個々の実践から学ぶこと、全体を通して考えたことなど、本書を読まれていろいろな感想がおありと思います。ならば、「子育ち学」の一層の発展を目指して、みんなで語り合ってみませんか?新たな発見があるかもしれません!
まずは執筆された方などに口火を切っていただきましょう。でも、手前味噌なことを言い出すかもしれません。フロアーの皆さん、そうはさせじとどんどん語りに乱入してください。熱気と活気に満ちた語らいを楽しみましょう!
口火を切る皆さん
赤崎隆三郎さん(鹿児島県・与論高校)
小木美代子さん(日本福祉大学)
田中 純子さん(岡山市御南公民館)
松浦 利明さん(日本青年団協議会副会長)
佐藤 修さん(コンセプトワークショップ代表、第三者の立場から…)
ナビゲーター:廣田 健さん(民主教育研究所)
交流会: 16:30〜19:00
音楽と出会いの夕べ
『子育ち学へのアプローチ』(エイデル研究所)、『子どもの豊かな育ちと地域支援』に寄稿された43名の実践報告執筆者の皆さんはじめ、「子育ち学」の発展に心を寄せる無数の方々が全国から集い、楽しい交流の一時を過ごしたいと思います。
新たな出会いが、これまでになかった発想を生み出すきっかけになるかもしれません。いざ、一献!
大物アーティストがゲスト出演で駆けつけてくださいます。この演奏はそう簡単には耳にすることができません。果たしてどなた?ご期待のほど!
司会: 姥貝荘一さん(八王子市役所)
*お知らせとお願い
1 当日、『子育ち学へのアプローチ』と『子どもの豊かな育ちと地域支援』を割引販売いたします。
どうぞご利用ください。
2 せっかくの貴重な機会です。多くの情報を交流しあいたいと思います。活動紹介のチラシや団
体紹介のパンフレットなど、ご自由にお持ちください。資料や書籍の販売もどうぞ。