■「日本人を劇的に変える行動プラン」
(多湖輝編 メディアパル 2002年 1200円)
1か月ほど前に出版されました。掲載しようかどうか迷っていましたが、掲載します。私も関わったプロジェクトの記録本です。
一昨年から昨年にかけて、日本の教育問題を考えるための「ニッポン創新アクション会議」という活動が行われました。財界人や文化人が発起人になり、70人くらいの人が参加しました。毎月、ホテルオークラに集まり、真剣な議論が行われたのです。その仕掛け人というか中心人物が私の友人でした。そのため、当初から参加を要請されていましたが、私はそうした有名な人たちの集まりにはほとんど価値を見出せない人間です。メンバーはたとえば、Jリーグの川淵さんとか今文部科学大臣の遠山さんとか、頭の体操の多湖輝さんとか、各界で活躍されている人たちでした。
しかし、それだけの多彩なメンバーを集めると議論は混乱します。そこで、2回目からコーディネーターという形で参加させられました。その最初の会で、ボディショップの初代社長の木全ミツさんとプランナーの浜野安宏さんから、共感できる発言がありました。つまり、まずは自分の問題から始めましょう、という発言です。それがうれしくて、ついつい継続参加してしまいました。もっとも次の会ではコーディネータにも関わらず余計な発言をして、参加者の一人の逆鱗に触れてしまいましたので、また気が削がれましたが。
この本は、その活動の記録です。一応、紹介させていただきます。図書館にあったら読んでください。日本の「有識者」たちの実態がわかるかもしれません。参加者がこのホームページを読むことがないといいのですが。
もちろん、この活動が無価値だとは思っていません。いい議論もありました。
私にとってもいろいろな収穫がありました。その一つが、NPO人材アカデミーの大森淑子さんとの出会いです。大森さんは、就職研修のための学生と企業人のワークショップを開催しています。私も一度、ファシリテーターとして参加させてもらいましたが、そうした地道な交流の場をもっともっと増やしていくことが大切です。この活動は私の活動と重なっています。
本の紹介になっていませんね。
まあそれなりに具体的な提言もあります。
ご関心があれば、お読み下さい。
ついでにもう1冊本を紹介します。
「教育改革の幻想」(ちくま新書)です。
教育問題を語る場合は、せめてこのくらいの事実確認をしてから議論してほしいものです。
この本はお勧めです。もし教育問題に関心があればですが。
この会議の参加者にも読ませたいものです。現場視察も提案しましたがだめでした。
現場や事実に立脚しない議論は退屈です。
あれ、また本の推薦になっていないですね。口は災いの元です。反省。